独立系Sierの苦労 | システムエンジニアライフ

独立系Sierの苦労

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私は新入社員でユーザー系のSierに入社しましたが、つい1~2年前に独立系のSierへ転職しました。
私は独立系Sierに所属している中で、かなり苦労しています。
今回は独立系Sierの苦労する点をご紹介します。

最初にお伝えしておきたいのは、独立系Sier全てに当てはまるわけではないということと、独立系にも良い点があるということです。
それを踏まえたうえで今回の内容を参考にしていただければと思います。

独立系Sierとは

SierとIT業界

Sierとはシステムインテグレーター(System Integrator)の略です。

システムインテグレーター(英: System Integrator)は、個別のサブシステムを集めて1つにまとめ上げ、それぞれの機能が正しく働くように完成させる「システムインテグレーション」を行なう企業のことである。
情報システム(情報技術産業、IT業界)、軍需産業において名乗ることが多い。略してSIer(エスアイヤー)などとも呼ばれる。

wikipedia システムインテグレーターより

IT業界は大きくSierとWeb系の2種類に別れています。

Sierは他社のシステムを受託して代わりに開発を行う
Web系企業は、自分達のサービスを提供するWebシステムを、自分達で開発する

という違いがあります。
Web系企業には、クックパッドや一休、DeNAなどがあります。
また最近では、AmazonやUberのようにシステム開発を専門とした企業ではないにも関わらず、自社で開発を行いサービスを提供する企業が現れました。
特にAmazonのAWS(Amazon Web Service)は、今ではかなり有名なクラウド基盤で、近年で一気に有名な超大手企業となりました。
※IT企業であるという意見も多くあります。

3つ種類のSier

私はSierで働いていますが、Sierの中でも大きく3つの種類にわけられます。
ユーザー系、メーカー系、そして独立系のSierです。

ユーザー系には、CTCやMHIR(みずほ情報総研)、ISID(電通国際情報サービス)などがあります。
それぞれ伊藤忠商事、みずほフィナンシャルグループ、電通とグループ内に大きなユーザー側の企業が存在していて、グループ内で使用するシステムの開発が比較的多いです。
ちなみに私は最初ユーザー系の会社に所属していました。

メーカー系には、日立系、NEC系、キャノン系などがあります。
コンピュータのハードウェアを製作している、コンピュータメーカーの系列がメーカー系です。
ユーザー系同様に同じグループ内で使用するシステムの開発が多く、大手メーカーのグループ内のため、待遇が良いと言われています。

そして独立系です。
独立系には、TIS、大塚商会、富士ソフトなどが当てはまります。
こちらはシステム開発が主な収入源で、他社から依頼を請けて代わりにシステムを開発するのが業務の中心となります。
ユーザー系やメーカー系と異なり、資本関係のない様々な会社への開発がメインとなります。
私は転職し独立系に入社しましたが、独立系特有の背景にかなり苦労しています。

独立系の苦労

案件の獲得が困難

ユーザー系やメーカー系は、グループ内にユーザー企業がいて、そこの開発が多くを占めます。
グループ内でユーザー企業とシステム開発会社がいるということは、ユーザー企業で発生したシステム開発案件は、ほぼ必ずグループ内のシステム会社が開発を担当するということになります。
大手の企業であればあるほど常に何十、何百というシステム開発が進行しているわけで、システム開発会社からすれば常に開発をしている状態といえます。

しかし、独立系ではまずシステム開発案件を探すところから始めないといけません。
独立系のシステム会社は無数に存在しているので、良い条件の案件が出てきた場合には奪い合いが発生します。

その中でエンドユーザーからシステム開発の依頼を直接受けることが出来るのは、大手のSierがほとんどです。
しかもユーザー系やメーカー系の大手Sierまでコンペに参加してくるので、独立系のトップクラス(TISなど)でさえ、一次請けで開発しているのをなかなか見ないです。

例えば銀行のシステム開発では、IBM、NTTデータ、日立、NRIなどの超大手企業ばかりが受注して、独立系は2次請け、3次請けになっているのが現状です。
もしエンドユーザーから直接取れたとしても小さな規模の開発になると思います。

このように独立系では案件を取ることが難しいです。

個人のキャリアプランは会社がきめる

独立系Sierのメリットとして、色々な案件が会社の中にあるので、自分のキャリアプランにあった案件を選ぶことができ、成長しやすいと言う意見があります。

独立系Sierではグループ内での売上のほとんどがシステム開発によるものがほとんどです。
つまり先ほど記載した案件が取れないということは、会社としてなかなかやっていけないということになります。
つまりある程度の条件であれば多少悪い案件だったとしても取ってきてしまうということです。
ようするに独立系のSierがやりたい案件を取ることは難しく、取りやすい案件ばかりが増えてしまうということです。

そのおかげで私のいる会社では、PMOの現場が多数存在しています。
PMO(Project Management Office)は、プロジェクトマネジメントの支援を行うのが役割となります。
プロジェクトマネジメントの支援というと高度なことを行うかのように思いますが、実際には打ち合わせの日程調整や、プロジェクトに関する様々なドキュメントの作成・確認(設計書ではない)、品質分析(システムの中身をしらないので、ただの数字遊び)などのいわゆる事務的なことしか出来ない現場が多いです。

こういったところを伸ばしたいというキャリアプランなのであれば問題ないですが、20代のうちは技術力を伸ばしたいという方の場合には、なかなか厳しいと思います。
私個人の考えとしては、若手のうちからこういった現場にいると、システム開発の現場で得ることが出来る数々の経験を逃してしまい、頭でっかちな使いにくいエンジニアになってしまうと考えています。

それでも案件がない場合には、そういったことをするしかないので、配属されてそのままずるずると何年も同じ場所に・・・
ということが独立系では多いと思います。
個人が望むキャリアを獲得するには、なかなか難しいのが独立系の悪い点だと思います。

単価が低い

案件が取れないということは、単価も低く設定するしかないということです。
特に独立系Sierだと2次請けや3次請けなど、何社からもマージンを引かれている状態も多く、単価が低くなりがちです。
私の現場でも、20代は60万円くらいと、かなり低い単価だったりします。

単価が低い分、さらに下請けを使って、利ざやで稼ぐというのが、2次請け以降のSierの特徴だと考えています。

単価が低いということは、従業員の給与も低くなりやすいということであり、ユーザー系企業やメーカー系よりも待遇は悪いと思います。
ユーザー系やメーカー系は、ユーザー側の会社が大手であれば福利厚生などがかなり手厚く待遇が良いので、独立系は辛いと感じる人も多いです。(自社用のシステム開発会社を作れるということはある程度大きい会社であることが多い)

本社に集まりたがる

独立系のSierは本社に集まる頻度が高いと感じます。
月次の部内会議、ボーナス時の業績説明、隔週の勉強会、半期ごとの全社員集会などで本社へ定期的に集まる会社が多いです。

独立系Sierの多くの人は客先常駐という形態で働いていると思いますので、本社に帰社するのも一苦労です。
本社に帰社させるのは、帰属意識を持たせるという意味合いも多いと思いますが、私にはそれがすごく負担に感じています。
業務時間はお客様先での仕事がありますので、帰社する際には大抵がお客様先の業務時間が終わってからになるのです。

そして帰社して色々な打ち合わせ等に参加したからと言って、多くの人は普段関わらない人なので、あまり盛り上がりもせずただただ上司の話を聞くだけで終わることがほとんどです。
正直言ってもう少し頻度を下げてほしいと感じます。

資格の重要度が高い

独立系Sierは資格取得の重要度がかなり高いです。
私が知っている会社の多くは、資格取得が昇格の条件になっていることが多いです。

基本情報を取得しないと昇格しない。ベンダー資格を取得しないと評価されない。などの状況は当たり前の状態です。
それでいて現場レベルでは資格を取っても意味がない。仕事と資格は関係ないという意見が多くあります。
古くから会社にいて上司になっている人ほど、資格を取れていないにも関わらず資格は必要ないと言っていながらJavaでHello Worldも出力できないような。Linuxでファイル削除もできないような人です。
※古くからいる人には、なぜか資格の取得有無が適用されていないという矛盾が発生している。

私は資格を取得することは良いことだと考えています。
資格を取得するために勉強することは、かなりスキルが向上します。普段業務で使っていないようなことが理解出来たり、なんとなく覚えていた知識の背景が理解出来て応用力が身についたりするからです。
ただし、それだけではいけないとも思っています。
普段の仕事をしていく中で身につくスキルもありますし、資格がないような技術もあります。
また、個人のキャリアプランと合っていない資格をとらなきゃいけないというのはおかしいとも思います。

資格取得する人を評価してくれるのは良いですが、資格を取らないと昇格出来ないというのは改善した方が良いと考えています。

古参の発言力が高い

独立系Sierには、古くから会社にいる人の発言力が異様に高いという現実もあります。
古くから会社にいる人というのは、会社が大きくなるために大変大きな貢献をしているのは間違いないです。
そして大きくなっていく過程で、ずっといるというだけで上の立場についていくことが多いと思います。
また色々な方との接点があるため、顔が広いというのもあります。

そのため、そういった方の発言力は会社の中でかなり高いというのが現実です。
しかし、そういう方々がシステム開発を理解しているかというとそれは別の話です。

古くから会社にいて、今まで得た知識(COBOL等)を重要視しすぎるあまり、新しい知識を得ようとせず、また自分が経験してきた物事だけから色々と判断するため、下のメンバーの意見はほとんど受け入れようとしなくなってしまう方が多いように思います。
そして自分の思い通りに動かないメンバーにはかなり厳しく当たり、時にはパワハラのような対応を行う方もいます。

反論しようにも古くから会社に貢献していることから、上の方々はその人の味方になってしまうため、なかなか難しいのが現実です。
こういう方々にはなるべく逆らわず、いうことを聞いて対応するしかないです。

これは独立系Sierだけの話ではないとは思いますが、独立系Sierにはそういう人が多い印象です。

役員は大手Sierから降りてきている

独立系Sierの多くの役員は、他の大手のSierに所属していた方がすごく多いです。

IBM、NTTデータ、NRI等、もしくは銀行系等様々なところから独立系Sierに入って役員になっています。

これの何が悪いというわけではないですが、その会社に新入社員や若いうちに中途採用で入社して役員まで上がるという人が少ないというのは、社員としては夢がないとも感じます。
会社の戦略だったりもすると思うので、批判をするわけではないです。
こちらに対しては独立系Sierの一つの特徴として挙げておきます。

まとめ

今回独立系Sierの悪いところを中心に紹介しましたが、独立系Sierにも良いところはたくさんあります。(たくさんあるかな・・・笑)
常に利益を出そうとして、比較的新しい技術を得ようとしている姿勢等は、ハングリー精神があって私は好きです。

ただ全体的に独立系Sierに入社して苦労を感じる点が多くありましたので、今回の記事を書きました。

独立系はブラック企業が多いと言われています。
言われているとおり独立系Sierにはまだまだ改善すべき点が多くあると思いますので、会社の上の方から従業員含めて働きやすくなるように変わっていけばと思います。

最後に私のおすすめはユーザー系か、社内SEです。(楽したいわけではないです)

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